[Japanese/English]

R package tvvarOMP

統計数理研究所

2019年6月



1. はじめに

 Rパッケージ tvvarOMPは,「FORTRAN77 時系列解析プログラミング」(北川源四郎著/岩波書店) のFORTRANプログラムを基に作成された時系列データ解析のための Rパッケージ TSSS の中の関数 tvvar() と tvar() の OpenMPを使った並列化版である.tvvar()は時変係数ARモデルの分散推定関数であり,分散がほぼ一定の規格化した時系列を求めるものである.tvar()は時変係数ARモデルを推定する関数である, tvvarOMPは、これらのFORTRANソースプログラムの並列処理可能な箇所にOpenMPを用いて実行時間の短縮を図った tvvarOmp(), tvarOmp()の二つの関数からなる.このパッケージの関数自体はTSSSパッケージに依存していないが,例題のスペクトル表示にTSSS_1.2.4 の関数 tvspc()を使っている箇所もある.


2. Rのインストール

ここでは,Windows版Rのインストール方法について簡単に説明する.Linux版や他のバージョンのインストール方法については,RjpWiki を参照のこと.

(1) 実行ファイル(例えば R-3.5.1-win.exe)をRのサイト CRAN よりダウンロードする.日本国内であれば統計数理研究所 (http://cran.ism.ac.jp/),会津大学 (ftp://ftp.u-aizu.ac.jp/pub/lang/R/CRAN)などのミラーを利用できる.

(2) 実行ファイルをダブルクリックしてインストーラを起動する.表示画面に従ってセットアップに使用する言語を選択「Japanese(OK)」,ライセンスへの同意をチェックし,セットアップ完了画面まで進み(完了)をクリックする.


3. パッケージtvvarOMPのインストールとロード

3.1 Windowsの場合

(1) バイナリファイル tvvarOMP_1.1.1.zip を適当なフォルダにダウンロードする.

(2) R(RGui)を起動し(右クリックし「管理者として実行(A)...」),メニュー [Packages] から

   --> Install package(s) from local zip files...--> Select files で tvvarOMP_1.1.1.zip を選択.

(3) メニュー [Package] から

   --> Load Package.. --> Select one で tvvarOMP を選択.

(4) パッケージの概要については,

   > help(tvvarOMP)

  関数の利用方法については,例えば tvarOmp() の場合

   > help(tvarOmp)

  でヘルプを参照

3.2 Linuxの場合

(1) ソースファイル tvvarOMP_1.1.1.tar.gz を適当なディレクトリにダウンロードする.

(2) スーパーユーザになりインストールする.

   # R CMD INSTALL tvvarOMP_1.1.1.tar.gz

(3) Rを起動しtvvarOMPを呼び出す.

   $ R
   > library(tvvarOMP)

(4) パッケージの概要については,

   > help(tvvarOMP)

  関数の利用方法については,例えば tvar_p() の場合

   > help(tvar_p)

  でヘルプを参照.


4. テスト環境と実行結果

本パッケージは,Windows 10 (Intel Core i7-8550U)上 R-3.5.3と Ubuntu 14.04 LTS (Intel Core i7 6700HQ)上 R-3.4.4 とで実行テストを行った.
スレッド数 8 の場合の例題の処理速度は, tvvarOmp の例題では Windows 10で非並列の場合のおよそ2.1倍,Ubuntu 14.04でおよそ1.3倍となった.
また同様に tvarOmp の例題では,Windows 10でおよそ2.5倍,Ubuntu 14.04でおよそ2.0倍となった.


5. 参考文献

(1) Kitagawa, G. (2010) Introduction to Time Series Modeling. Chapman & Hall/CRC.
(2) 北川源四郎 (2005) 「時系列解析入門」. 岩波書店.
(3) 北川源四郎 (1993) 「FORTRAN77 時系列解析プログラミング」. 岩波コンピュータサイエンスシリーズ.


本パッケージに関するご質問やバグ報告等がありましたら ismrp(at)jasp.ism.ac.jp 宛お寄せ下さい.
本研究の一部は,情報・システム研究機構 新領域融合研究センターの融合研究プロジェクト「機能と帰納:情報化時代にめざす科学的推論の形」の一環として実施されていました.